雨のシトシト土曜日のお昼、日本テレビ系番組「メレンゲ」を見ていたら、バイキングの西村が出ていた。西村といえばヒロシと並んでキャンプを売りにしている芸人である。一人キャンプを愛し、YouTubeで稼いでいる。番組では、山林の取引が例年の8倍になっているという。昭和50年代に山林ブームで日本全国の奥山の切り売りが問題になったことがあったが、それ以来の山取引だという。天童の伯父さんから宅建資格を取れと、パンフレットまで送られたことがあったが、過疎の村では宅地の取引はそうそうないので商売にならないと断ったことがあったが、時代は宅地ではなく『山』のなか。ビックリしている。

個人でキャンプする土地として

なにゆえ山林の売買かというと、ヒロシらに触発された都会の人がソロキャンプするためだと思う。ファミリーキャンプは、設備はレンタル、食材はその場で購入、車で出かけるだけのお手軽なところが人気だと別のテレビでやっていた。さきの西村も山を購入するところを番組でみた。購入する条件は、車で入れる、テントを張れる平らな土地、水の流れる沢があること。都会の喧騒を離れ、自宅では調理などしない男がワイルドな飯を作り、好きな時に寝て、好きな時間に起きる、自由な時間を過ごしたいのだろうか。なにしろ5百坪30万円などというと、安いとオッたまげるのである。

立山、雷鳥沢キャンプ場

20年前、アウトドア用品をそろえる

我が家でも子供が小学生低学年だった20年以上前、ホンダのステップワゴンを購入。アウトドア好きの私は、キャンプ用品を買い、ファミリーキャンプに出かけたことがある。テント、キャンピングチェア、ガスランタン2個、ガスのレンジ、ほとんどをコールマンでそろえた。その時代はコールマンが流行だったのである。2度ほど行ったろうか、福島県天栄村のキャンプ場の思い出は今もある。それは楽しかったが、子供が高学年になりスポーツ少年団に入るようになると、そっちが優先されてしまうようになった。日曜日に試合が組まれることが多く、送迎、応援に行かなくてはならない。子供も仲間と活動するほうがおもしろい。いつしかテントは畳まれたままとなり、倉庫の隅に眠っている。

不用品のテント、今ならいい値段付くかも

キャンプに行かなくなっても、家の庭で隣家の人たちとバーベキューは続けている。社会人になった子供たちがお盆に帰ってきた一日、夕方から手作りのテーブルの真ん中にグリルを入れ、炭を熾し、肉、野菜を焼き、ビールを飲む。テントは建てないがキャンプ気分に浸れる。やはり戸外で飯を食うのは、非日常として楽しいのである。我が家ではたぶん、今後も日の目を見ないテント。もしかして、中古品として今が売り時なのではないか。長男は捨てるものはないという。どんなものでも値段がついて、欲しい人が全国にはいるのだと。自分が引越でいらなくなった本を「メルカリに出品するように」と言いおいて、小さな段ボールを置いて行った。(2か月後の今もそのままだが・・・)俺のラジカセも売ったらと余計なことをいう。ラジカセはともかく、テントはもしかしたら、いや必ず売れる、いまなら結構な値段が付くと思う。

著者

わたるくん

1955年生れ 登山を頻繁に行うようになったのは退職後、地元の山岳会に入ってから。 2017年から2020年まで山形県自然公園管理員(鳥海国定公園)。

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