2017年は6月、7月、9月に合わせて7座に登っていたが、もう一つ二つ登れる山を探していた。越後駒ケ岳は行動時間が長いので外し、八幡平と八甲田山にしようと思った。10月5日と6日は、休みの妻がアルバイトを始めた次男の送迎を任せられるのと、そこそこ天気が良い予報なので、この2座に行くことにした。ところが、出発日前日の4日、鳥海山は去年より6日早い初冠雪を観測。ということは、ここより北の八甲田山にも降雪があることが予想されたが儘よ、10月5日午前8時20分、八幡平に向け車を出した。
八幡平は1時間弱の最短登山
ドライブでは極力ラジオをかけることにしている。道路情報はもちろんだが、ラジオは様々な分野の情報を教えてくれる重宝なものだ。国道105号を走っているとき、八幡平アスピーデラインは大深ゲートが閉鎖されていると交通情報を聞く。角館から国道341号を走りアスビーデラインを登り、12時半にゲート前駐車場に着いた。閉鎖されたゲート脇を抜け登っていたら、何台もの車が追い越していく。安全が確認できたのか、13時にゲートを開けたのだろう。30分歩いたが車まで戻った。車は所どころ雪の残る道を走り、13時20分八幡平レストハウス駐車場に着く。山頂までは標高差約70m、1㎞の道のりである。13時40分に登山開始した。20分弱で八幡平山頂に着き、櫓に登る。東側に八幡沼、草紅葉の湿原が眺められ、南に岩手山がいびつな山容を見せている。展望台まで下り安比岳分岐辺りまで行きたかったが腹の具合が悪くなってきたので、ここで戻ることにした。14時25分駐車場着と1時間足らずの最短登山となった。売店をのぞいて、黒石方面に下り蒸ノ湯に入り、道の駅いかりがせきで夕食を食べ、鰐come温泉に浸かり、道の駅いなかだてで車中泊した。
登山口を間違えた八甲田山
八甲田山に向け田舎館を6時前に出発し、ローソンで朝食用のサンドイッチを買う。7時に酸ヶ湯温泉に着き、国道103号沿いの大駐車場に止める。薬師神社口から登るつもりでいたが、7時20分、酸ヶ湯温泉口から登ったことに気づいたのは城ヶ倉温泉分岐に着いてからだった。登山者が登る列を見ていたため間違えてしまった。そのまま下毛無岱の湿原を過ぎ、300段もの階段を上がり上毛無岱分岐に着いたのは8時40分だった。西を見やれば岩木山が静かに佇んでいる。さらに標高を上げると登山道に雪が現れる。昨日降った雪が3、4㎝積もっている。大岳の上半分も白さが目立つ。避難小屋から大岳まの急登を20分で登り、9時40分八甲田山大岳に登頂した。
八つの峰と多くの湿地(田)で八甲田
八甲田山といえば、深田久弥も書いているように、明治35年1月下旬に起きた青森歩兵連隊の雪中行軍の遭難を思い浮かべる。しかし、一般に知られるようになったのは国立公園に指定されバスが奥入瀬と十和田を結ぶようになってからだそうだ。前岳、田茂萢岳、赤倉岳、井戸岳、大岳、小岳、石倉岳、高田大岳の八つの峰で八甲田と名付けられたといわれている。実際山頂からは、それ以外にも1500m前後の峰がぼこぼこ立っていて壮観である。頂上に10分滞在し、小岳分岐側の急なガレ場を下った。分岐から地獄湯の沢の下山路を下り、約1時間後の11時15分に薬師神社口、駐車場に着いた。下山すれば温泉で汗を流すのが定番で、ここには超有名温泉酸ヶ湯のヒバ千人風呂がある。1000円の入浴り料は高いが仕方ない。広い湯船に浸かり顔を洗うと目がヒリヒリする。それもそのはず、ph1.9の強酸性なのだ。秋田の玉川温泉がph1.05程度、蔵王温泉がph1.4程度とここより強いが、厚顔の私の顔もピリッとするほどのお湯であった。熱いので早々に上がり、土産を買って、帰路、学校そばに寄り、18時過ぎに自宅に着いた。