2020年9月中旬契約していた中古車ホンダフリード+(プラス)を翌月12日秋田市に取りに行った。整備と庄内ナンバーを貰うのに時間がかかりこの日になった。13万キロ乗ったフリードを8万円でガリバーに売り払い、引き取りは電車で行くつもりだったが盛岡に帰る長男の車に同乗することになった。フリードは6年で53座に連れて行ってくれた相棒である。フリード+には何座お世話になるであろうか、楽しみである。
10月半ば晴れの日が続いているのと16日は妻が休みなので、山形県内で登っていない蔵王山に、フリード+のドライブがてら行くことにした。つまりフリード+最初の山行が蔵王山となる。我が家の普通の時間に朝食を食べ、国道47号で新庄市へ、そこから13号を南下し上山市から紅葉に染まる蔵王エコーラインを経てハイラインに上り、満車同然の刈田岳駐車場に着いたのは11時半ごろである。

コバルトブルーの御釜
蔵王といったら、スキー、温泉、御釜である。スキーは25歳で蔵王上の台ゲレンデで初スキーをして以来スキーにはまり、40歳ころまでは蔵王に来ていたものだから、ロープウェイを使い冬の地蔵山の地蔵尊までは来たことが何度もある。登山ガイド本では、中央ロープウェイで鳥兜山からパラダイスゲレンデを経てザンゲ坂を登り地蔵山、そして蔵王山の最高峰熊野岳へ登る2時間半コースを勧めている。天気がいいのでそれもよいのであるが、出発が昼前ではいくら何でも山のルール、朝立ち昼下山に反する。「登った証さえあればよい」と割り切り、刈田岳コース、登り45分、下り40分の山行となった。ポカポカ陽気に誘われ紅葉も盛りのため、平日にもかかわらず多くの家族連れで一杯である。そんな中、軽装ではあるがしっかりトレッキングシューズを履き、雨具も携行しトレッキングを開始したのは11時40分のことである。

最高峰の熊野岳で63座目
蔵王山頂レストハウスの左側を抜け、砕石舗装された広い散策道を上がると、正面に刈田嶺神社の大きい鳥居と社殿が見える。マスク姿の男女が何組も下りてくるのを避け、分岐にたどり着くとコバルトブルーの御釜が眼下に見える。神社には行かず、斜面を御釜の方に下ることにする。柵の脇にはスマホで写真を撮る人がフィジカルディスタンスをとって、ほかの家族とは5m以上離れている。何枚か御釜の青を写真に収め、馬の背に上がる。ここからは登山者の領分なのだろう、ぐっと人が少なくなる。熊野十字路と掘られた標柱から熊野神社まで500mの斜面を斜めに登ること10分足らずで、蔵王山の最高峰熊野岳に着いた。石垣で囲まれた社殿に参拝し、三角点のある広場に行くと、数人のグループがお昼を済ませたところだった。三角点と山頂標柱に立ち、三脚を据え登頂証拠写真を撮る。

北に鳥海、南に飯豊、西に朝日
山形県山形市と上山市、宮城県蔵王町にまたがる蔵王山は鳥兜山、地蔵山、主峰熊野岳、刈田岳にどの成層火山群の総称で、一般的には蔵王連峰と呼ばれている。山形宮城ともに温泉が豊富で、観光道路が整備されているためゴールデンウイークから10月下旬まで観光客で賑わう。昨日は八甲田山初冠雪のニュースがあったので、まもなく蔵王も雪に覆われる。そんなつかの間の晴天の一日に登ることが出来て幸せ者だ。北には遠く鳥海山が、西には朝日連峰と月山が、南には飯豊連峰が薄雲のベール越しに見える。昼食のアンパンをコーヒーで流し込み、30分の滞在で下山することにした。これで今年はわずかに5座。百名山は通算63座に登ったことになる。来年もコロナは収まらないであろうが、南アルプスの山小屋は営業してもらいたいと願いつつ。
