約10万キロ、山行のたび走ったHondaフリードと11日お別れをした。2020年9月末まで、登った百名山62座の内59座を、7年前中古で買ったフリードで行ったのだ。北は利尻岳へ、西は石鎚山まで、ほとんど車中泊で行った。その行程は前日の夕方か夜に登山口駐車場に入り、朝5時ころの出発で、正午過ぎには戻るという日帰り登山である。1日2座は安達太良山と磐梯山、奥白根山と赤城山、浅間山と四阿山、石鎚山と剣山、金峰山と大菩薩嶺の10座で、1日3座は蓼科山と車山と王ヶ頭だけである。山小屋泊りの山行としては、五竜岳、剱岳・立山、鹿島槍ヶ岳、槍ヶ岳・穂高岳と少ない。まだまだ行きたい山は、奥深い山、遠い山が残っているのである。

岩手山馬返し駐車場の愛車フリード(右)

日曜日、休日出発し、平日山に登る

遠くへの山行は高速道路を使うため休日割引が適用になる日曜日に移動し平日に登るか、平日登り土日に帰ることを基本としている。ただし、妻の休みあるいは婆さんのショートステイを一致させることが基本的条件になるので、天候とのやりくりもあり、日程調整は大変である。したがって、平日出発平日戻りの割高山行も仕方ないと思っている。車のエンジンは走行たったの13万キロなので問題はないのだが、最近、ETC車載器かカードか分らんが調子が良くない。去年9月、穂高岳の帰りの松本ICでバーが上がらず進入に手間どった。また、今年の9月、越後駒ケ岳の帰り、胎内の料金所で2度目のバー上がらず事件が発生した。このとき迷惑をかけた係員にクリーニングカードを貰って、恐縮したものだ。

左シートは倒して寝台になり、右側はアイスボックスなどの物置に

フリード+は後部座席が平らになる

Honda酒田店の営業からしきりと、65歳になったのでサポカー補助金を使いN-boxを勧められるようになった。今のところ軽自動車はか考えていないと答えると、「フリード+(プラス)は5人乗りで後部座席を倒すと平らになるので車中泊にピッタリですよ。」というではないか。これは耳より情報ではないか。年金生活者としては新車は買えないので、酒田の中古屋に行ったがフリード+は山形と提携先の宮城にないという。ならばと、カーセンサーで調べると200万円を切る+が数台見つかった。近い所は秋田市に、178万円のセンシング付きのハイブリッド車があった。見積もりを依頼し、翌9月17日契約した。私としては速い対応で3日で契約である。越後駒ケ岳は12日なので、中古車とはいえ一週間後に契約したことになる。なぜ急いだか。66歳という年齢が、安全を支援してくれるホンダセンシングを必要としたことが大きい。高速での運転は時に重大な事故を引き起こすので、家族のためにも安全性を重視した車が必要と考えたからである。

2列目シートを倒し後部に板を敷くとこのように

新しい相棒としてフリード+(プラス)

今年は新型コロナの影響で山行が自粛された。まだ未踏峰の南アルプスの全山小屋が営業中止した。5月、九州5座を山行するつもりだっが、自粛の禁を破ってまで行けなかった。1歳、1年遅れは高齢者にとって、山登りの体力の維持と同様、いやそれ以上に長時間運転する体力はより重要である。山行の際、妻は「スピード出すな」と見送るのが常なのだ。今後行きたい山行先として、静岡側から登る赤石岳があるし、今年11月行けるか、来年になるかわからないが、薩摩半島開聞岳までは片道1670キロ、約21時間かかる。鳥海山にだって、熊本とか久留米とか長崎ナンバーの車がやってくる。こちらからそちらに行けない訳はない。現に去年広島まで行っている。もう少し足を延ばし、関門海峡をくぐれば九州である。新しいフリードは寝床六尺。幅四尺ある。先日外したトル―スリーパーを敷けば快適なベッドの出来上がりである。新しい相棒として末永くお世話になりたいと考えているところである。

著者

わたるくん

1955年生れ 登山を頻繁に行うようになったのは退職後、地元の山岳会に入ってから。 2017年から2020年まで山形県自然公園管理員(鳥海国定公園)。

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