2017年6月13日の朝は小雨で明けた。前日、奥白根山と赤城・黒檜山にどちらも最短コースで登り、今日は武尊山登山を計画していたが、望郷の湯駐車場から北の山を見上げると雲の中である。7時まで様子見をしていたが、今日の登山は止めることにした。どうせ至仏山に登りに来なくてならない。武尊山は至仏山とセットで登ることにし、予定変更、世界遺産「富岡製糸場」観光をすることにした。沼田ICから関越自動車道に乗り、藤岡Jctを上信越自動車道に入り富岡ICで富岡市街地に下りた。

妻にソフトは駄目よといわれても好きなものは・・・

官製模範製糸場、世界遺産も一時のブーム

富岡は群馬県の南西部にあり、下仁田町を介して長野県佐久市と接している。富岡製糸場は、日本初の本格的な器械製糸の工場で、荒船風穴などとともに2014年6月に世界遺産に正式登録された。富岡市は妙義町と合併したことで妙義山という山岳観光地ができたが、それまでは観光を市の産業としている所ではなかったと思う。世界遺産登録の準備段階から観光整備をしたと思うが、17年の段階では見せられる施設も準備前のものが多い印象であった。実際、見学者数も登録前は30万人で、登録された年が134万人と跳ね上がり、3年後は約半分に減っていて、さらに10万人ずつ減っている。これはどの世界遺産にもいえることで、どんなに努力しても話題になるのは一時のブームなのである。

富岡製糸場の入り口に並ぶ観光客

簾で町を賑やかに

それでも、駐車場から製糸場までの道すがら、市内のあちこちの民家だったり商店に絵手紙風の簾が下がっていて、街歩きを楽しませる工夫をしていると感心した。私は退職したその年に観光課に1年間勤務した。酒田市も市内をレンタル自転車で巡ってもらう工夫をしているし、街角に観光地のサインを置いて観光客の便を助けている。しかし、シャッターの閉まっている商店、間口の広い民家の窓は賑やかしの工夫をしていないのが現状だ。天津簾に、高校の美術部や公益文科大学生にアクリル絵の具で川柳だったり見どころだったりを書いたものを、観光地と観光地の間に下げてもらえば、安上がりの観光案内になると思う。この発案を観光課時代にしておけたらよかったのに、残念である。

ほほえましい簾が下がる民家の窓

ポケットパークのごみ置き場

市街地の悩みの一つが空き家、空き地の増加である。どこの市もその対策に頭を悩ませている。間口の狭い空き地は新たな購入者を見つけることができず、貸し駐車場にできるほどの間口がない所も大半である。また、市街地もう一つの悩みは、ごみ置き場スペースの確保である。新たに造成した住宅地はごみ置き場スペースを2、3坪道路を出っ張らせてあるところもあるが、旧市街地は歩道に網をかぶせてカラス対策をしている現状が多い。富岡市で見たのは、たぶん空き地だったところをポケットパークを兼ねたごみ置き場にしているものだった。雑草が生える管理されていない空き地より地域の人が管理する条件を飲むのなら、素敵な利用法ではないか。市街地の空き地は相続人が明確でないものがあったり、市に寄付したいど願ってもかなわないものがあったりするという。あらゆる土地が市にとって有益にはならないが、市も寄付者も地域住民もWin Winになるものは、この形が空き地対策の典型の一つと言えるだろう。富岡製糸場の施設は保存されていて、それは見事なものだったが、以上二つ、気を引かれたものである。

手前の砂利敷がコミ出し場、奥が憩いの場
著者

わたるくん

1955年生れ 登山を頻繁に行うようになったのは退職後、地元の山岳会に入ってから。 2017年から2020年まで山形県自然公園管理員(鳥海国定公園)。

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